EXHIBITIONS
越後妻有 MonET 連続企画展Vol.8
大野綾子「あなたたちとのむ、かごの中」
越後妻有里山現代美術館 MonETで、大野綾子による個展「あなたたちとのむ、かごの中」が開催されている。
大野綾子は、初期から一貫して石彫に取り組んできた。古い歴史をもち高い耐久性があるいっぽうで、扱いに経験と技術を要する石について、大野は「できないことのほうが多い」と語っている。石と向き合い続ける大野がこれまで選んできたモチーフは、植物、昆虫、魚など、記号化された「重くない」ものが中心であった。石を軽やかで解放的な造形へと仕立てることは、「重い/軽い」「硬い/柔らかい」「男性的/女性的」といった二項対立をほどき、素材にある固定観念に抗うための試みであるとのこと。
本展では、家族をテーマとした新作を発表している。自身のほか、夫や子供といった具体的な「あなたたち」をイメージして制作された。新たな展開では、悲喜こもごもの日常をともに過ごす家族という存在を取り上げたことによる個人的な実感に加え、この社会で生きる「私/妻/親」としての多層的な心理が反映されているという。伝統的な石彫技法を問い直す大野の現在地を見ることができる。
大野綾子は、初期から一貫して石彫に取り組んできた。古い歴史をもち高い耐久性があるいっぽうで、扱いに経験と技術を要する石について、大野は「できないことのほうが多い」と語っている。石と向き合い続ける大野がこれまで選んできたモチーフは、植物、昆虫、魚など、記号化された「重くない」ものが中心であった。石を軽やかで解放的な造形へと仕立てることは、「重い/軽い」「硬い/柔らかい」「男性的/女性的」といった二項対立をほどき、素材にある固定観念に抗うための試みであるとのこと。
本展では、家族をテーマとした新作を発表している。自身のほか、夫や子供といった具体的な「あなたたち」をイメージして制作された。新たな展開では、悲喜こもごもの日常をともに過ごす家族という存在を取り上げたことによる個人的な実感に加え、この社会で生きる「私/妻/親」としての多層的な心理が反映されているという。伝統的な石彫技法を問い直す大野の現在地を見ることができる。