戦後女性美術家14名の応答と挑戦。東京国立近代美術館で「アンチ・アクション」展が開催へ
戦後の抽象美術の潮流に抗い、独自の表現を築いた女性美術家14名による作品約120点を紹介する展覧会「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」が東京国立近代美術館で開催される。会期は12月16日〜2026年2月8日。

東京国立近代美術館が、企画展「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」を12月16日〜2026年2月8日の会期で開催する。
本展は、1950〜60年代の日本の女性美術家による創作を、「アンチ・アクション」という視点から再考するもの。戦後、アンフォルメルやアクション・ペインティングと呼ばれる抽象美術が流行し、当初は多くの女性美術家も注目を集めた。しかし、力強さや豪快さといった男性性に結びつきやすい表現が評価の中心となるなかで、女性美術家の作品は次第に顧みられなくなったとされる。

本展では、中嶋泉(本展学術協力者)による著書『アンチ・アクション─日本戦後絵画と女性画家』(2019)に基づくジェンダー研究の成果を踏まえ、草間彌生、田中敦子、福島秀子ら14名の作家による約120点の作品を通して紹介。各作家がアクションへの対抗意識や独自の創作姿勢をどのように築いたのか、その軌跡をたどる。
出品作家は、赤穴桂子、芥川(間所)紗織、榎本和子、江見絹子、草間彌生、白髪富士子、多田美波、田中敦子、田中田鶴子、田部光子、福島秀子、宮脇愛子、毛利眞美、山崎つる子。
