2025.10.31

三連休に見たい展覧会ベスト20。佐藤雅彦から山本理顕、BENTEN 2まで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

「佐藤雅彦展 新しい ×(作り方+分かり方)」(横浜美術館)展示風景
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もうすぐ閉幕

「蔦屋重三郎と版元列伝」(太田記念美術館

展示風景より

 太田記念美術館で、蔦屋重三郎をはじめとする12の版元に光を当てる展覧会「蔦屋重三郎と版元列伝」が開催中。レポート記事はこちら

 本展では、蔦重の功績はもちろん、浮世絵の草創期から明治時代に至るまでの約230年にわたって、業界を牽引し、文化の担い手として活躍してきた12の版元にも注目。出版作品に加え、それぞれの企画力やその戦略にも焦点を当てることで、浮世絵がどのように発展を遂げていったかをたどる内容となっている。

会期:2025年8月30日~11月3日 ※前後期で全点展示替え
会場:太田記念美術館
住所:東京都渋谷区神宮前1-10-10
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル) 
開館時間:10:30〜17:30 ※入館は17:00まで
休館日:9月1日、9月8日、9月16日、9月22日、9月29日〜10月2日(展示替え期間)、10月6日、10月14日、10月20日、10月27日
料金:一般 1200円 / 大高生 800円 / 中学生以下無料

「幕末土佐の天才絵師 絵金」(サントリー美術館

展示風景より

 東京・六本木のサントリー美術館で、幕末から明治初期にかけて数多くの芝居絵屏風を残した絵金(1812〜76)を取り上げた「幕末土佐の天才絵師 絵金」が開催中だ。レポート記事はこちら

 絵金といえば、で知られる「芝居絵屏風」は、歌舞伎や浄瑠璃のストーリーを絵画化したもの。その多くが神社や自治会などに分蔵されており、それらをまとめてみられる機会は滅多にない。本展は全3章を通じて、絵金の代表ともいえる芝居絵屏風をはじめとした作品を一挙に紹介し、絵金について理解を深められる機会となっている。

会期:2025年9月10日〜11月3日
会場:サントリー美術館
住所:東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
電話番号:03-3479-8600
開館時間:10:00〜18:00(金および11月1日、2日〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:火
料金:一般1800円 / 大学生1200円 / 高校生1000円 / 中学生以下無料

「そのとき、どうする?展 –防災のこれからを見渡す–」(21_21 DESIGN SIGHT

展示風景より

 六本木の21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2で、企画展「そのとき、どうする?展 –防災のこれからを見渡す–」が開催中。本展ディレクターはビジュアルデザインスタジオWOW。

 本展では、「そもそも災害とはなにか」という視点から災害のビジュアライズを行うとともに、災害をきっかけとして生み出されたプロジェクトやプロダクトを幅広く紹介。そして、国内における災害の記録や伝承を踏まえながら、これから起こりうる災害への向き合い方についても参加者とともに考え、共有を促していくものとなっている。

会期:2025年7月4日~11月3日
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2
住所:東京都港区赤坂9-7-6
電話番号:03-3475-2121 
開館時間:10:00~19:00 ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:火(ただし9月23日は開館) 
料金:一般 1600円 / 大学生 800円 / 高校生 500円 / 中学生以下無料

「井上有一の書と戦後グラフィックデザイン 1970s-1980s」(渋谷区立松濤美術館

井上有一 貧 1972 京都国立近代美術館蔵 ⒸUNAC TOKYO

 井上有一(1916〜85)は、35年に東京・横川尋常小学校に奉職して以降、生涯を教師生活と書に捧げた人物。

 本展は、一見奇妙な井上の書とグラフィックデザインの連帯は、いかにして成立したのか、そしてこの連帯が目指すものはいったい何だったのか、井上の書とデザインの関係を考えるものとなっている。

会期:[前期]2025年9月6日~10月5日、[後期]2025年10月7日~11月3日
会場:渋谷区立松濤美術館
住所:東京都渋谷区松濤2-14-14
電話番号:03-3465-9421
開館時間:10:00~18:00(金~20:00)
休館日:月
料金:一般 1000円 / 大学生 800円 / 高校生・60歳以上 500円 / 小中学生 100円

「EXPLOSION & EXPANSION 爆発と拡張 ―― 多摩美術大学の制作の現場から」(多摩美術大学 BLUE CUBE)

 本展は、「爆発」と「拡張」というキーワードを軸に、多摩美術大学における創造の現場の活力と多様性、その最前線を提示するもの。「爆発」は1935年の本学開学を「ビッグバン」にたとえたものであり、以来90年間にわたり同大学が果敢に領域を広げてきた歩みを象徴している。いっぽうの「拡張」は、時代や分野を越えて展開される芸術的探究の広がりを表している。

 会場となる「BLUE CUBE」は、ドイツ系スーパーマーケット「METRO」の多摩境店として2006年から21年まで使用されていた建物で、22年に同校の附属施設として取得された。今回は当時の構造や内装がそのまま残された空間を活かし、スーパーマーケットという日常的空間がアートの舞台として新たな価値を持つことを試みる。出品作家は、学内から在学生および助手・副手のなかから選ばれた13名と3組のチーム。

会期:2025年10月19日~11月3日
会場:多摩美術大学 BLUE CUBE
住所:東京都町田市小山ヶ丘6-4-8
開館時間:12:00~17:00(11月1日~3日は10:30〜) ※最終入館は16:30まで
休館日:月(ただし11月3日は開館)
料金:無料

「上田義彦 いつも世界は遠く、」(神奈川県立近代美術館 葉山

展示風景より

 上田義彦は、代表作にネイティヴ・アメリカンの聖なる森をとらえた『QUINAULT』、前衛舞踏家・天児牛大のポートレイト集『AMAGATSU』、自身の家族にカメラを向けた『at Home』、生命の源をテーマにした『Materia』、30有余年の活動を集大成した『A Life with Camera』などがある、日本を代表する写真家。

 本展は、写真家・上田義彦の公立美術館で約20年ぶりの展覧会。上田の代表作から未発表の初期作品、最新作まで、自ら現像とプリントを手がけた約500点を通じ、その40年の軌跡をたどるものとなっている。レポート記事はこちら

「山本理顕展―コミュニティーと建築―」(横須賀美術館

展示風景より

 本展は、横須賀美術館を設計した建築家・山本理顕の過去最大規模となる個展。

 山本の設計思想を総合的に紹介する、過去最大規模の展覧会となっており、会場には、小さな住宅から都市計画まで、約60点の模型や図面、スケッチ、ドローイングがびっしりと並ぶ。レポート記事はこちら

会期:2025年7月19日~11月3日
会場:横須賀美術館
住所:神奈川県横須賀市鴨居4-1
電話番号:046-822-4000 
開館時間:10:00~18:00 ※屋上広場の開場時間は9:00~19:00
料金:一般 2000円 / 大学生・65歳以上 1000円 / 高校生 500円 / 中学生以下、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方と付添者1名 無料 ※11月3日は無料

「佐藤雅彦展 新しい ×(作り方+分かり方)」(横浜美術館

展示風景より

 横浜美術館のリニューアルオープンを記念する展覧会である、佐藤雅彦(1954〜)の展覧会「佐藤雅彦展 新しい ×(作り方+分かり方)」が閉幕する。レポート記事はこちら

 佐藤は、サントリー「モルツ」、湖池屋「スコーン」「ポリンキー」「ドンタコス」、NEC「バザールでござーる」などのヒットCMを生み出したほか、慶應義塾大学佐藤雅彦研究室の活動として、NHK教育テレビの幼児教育番組『ピタゴラスイッチ』を監修した人物だ。

 本展は、佐藤の創作活動の軌跡をたどる世界初の大規模個展。佐藤が表現者/教育者として世に送り出してきたコンテンツを一堂に紹介するとともに、佐藤が長年にわたって実践してきた「作り方を作る」といった制作物の根底となる視点を紐解くものとなっている。

会期:2025年6月28日〜11月3日
会場:横浜美術館
住所:横浜市西区みなとみらい3-4-1
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:木
料金:一般 2000円 / 大学生 1600円 / 高校・中学生 1000円 / 小学生以下無料

「アーティストとひらく 戸田沙也加展 沈黙と花」(横浜美術館)

戸田沙也加 沈黙と花 2025 発色現像方式印画 作家蔵

 戦後80年の今年、横浜美術館ではアーティスト・戸田沙也加(1988〜)とともに、いまなお人々にとって大きな課題であり続ける争いや共生の可能性について考える小企画展を開催している。

 戸田は画家としてキャリアをスタートさせ、近年は写真や映像インスタレーションなどの技法を使い、その世界観を表現している。コロナ禍の2021年より、カンナの花と、ロシアから日本に移住した友人をモチーフに作品を制作してきた。本展では、横浜美術館のコレクションとともに、カンナの花と、ロシア人の友人を再びモチーフにした新作を発表。本展に関するレビューはこちら

会期:2025年6月28日~11月3日
会場:横浜美術館
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
電話番号:045-221-0300
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:木
料金:一般 500円 / 大学生 300円 / 高校・中学生 100円 / 小学生以下、障がい者手帳をお持ちの方と介護の方1名無料

「庄司朝美 トビリシより愛を込めて」(横浜市民ギャラリーあざみ野

庄司朝美 「Window Painting」シリーズより 2022〜23

 庄司朝美は1988年福島県生まれ。大阪、青森、東京で育ち、2012年に多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻版画研究領域を修了。半透明のアクリル板やカンヴァスを支持体とし、自身の身体性を起点に絵画を制作している。人間の暗部のみならず、ユーモアや救いを感じさせるような物語性を内包する作品を展開してきた。本国内外で個展を多数開催しており、2020年には「令和2年度五島記念文化賞」美術新人賞を受賞した。 

 本展は、庄司が同賞の受賞し、ジョージア各地での滞在を経て制作された約80点の新作を展示。滞在の直前に始まったロシアによるウクライナ侵攻の影響を受けた。この展覧会では、かつて旧ソ連構成国のひとつだったコーカサス地方の小国ジョージアで、庄司が真摯に見つめた、国家、人種、民族、アイデンティティ、人々の日常生活の断片が凝縮された作品が紹介されている。

会期:2025年10月11日~11月3日
会場:横浜市民ギャラリーあざみ野
住所:神奈川県横浜市青葉区あざみ野南1-17-3 アートフォーラムあざみ野内
電話番号:045-910-5656
開館時間:11:00~18:00
休館日:10月27日
料金:一般 500円 / 20歳未満および学生・65歳以上無料

「art venture ehime fes 2025」(愛媛県内)

展示風景より、落合陽一×笹村白石建築設計事務所《色2池:空を溶かす、1500年の眠りの鏡》

 愛媛県と東京藝術大学は、アート(文化芸術)を介して人々や地域とのつながりを深め、新たな価値や関係を生み出し、「愛媛の未来を創造する」ことを目的としたアートコミュニケーションプロジェクト「art venture ehime」を展開してきた。

 本展は、「art venture ehime」の取り組みを広く周知し、より多くの人が文化芸術に親しみ、参加できる機会を創出することを目的として行われているもの。県内4エリア、8ゾーンを会場に24組の作家が作品を展開する。レポート記事はこちら

会期:2025年10月18日〜11月3日
会場:とべもり+(プラス)エリア・えひめこどもの城ゾーン/愛媛県立とべ動物園ゾーン/愛媛県総合運動公園ゾーン、えひめ林森公園ゾーン、砥部町エリア・砥部ミュージアム通りゾーン、今治市エリア・丹下建築ゾーン/里山ゾーン、内子町エリア・小田ゾーン
住所:愛媛県松山市、今治市、伊予市、砥部町、内子町
電話番号:089-995-8783(「art venture ehime」事務局【株式会社NINO】)、089-947-5581(愛媛県観光スポーツ文化部 文化局 文化振興課)
開館時間:会場により異なる
休館日:会場により異なる
料金:会場により異なる

マヤ・エリン・マスダ「Ecologies of Closeness 痛みが他者でなくなるとき」(山口情報芸術センター[YCAM]

展示風景より、《Pour Your Body Out》(2023-25)

 マヤ・エリン・マスダは、ベルリン・東京・ロンドンを拠点に活動するアーティスト/リサーチャー。現在はドイツのベルリン芸術大学にてクィア・エコロジーを研究している。

 本展は、気鋭のアーティストのインスタレーションなどを紹介するYCAMの展示シリーズ「scopic measure」第17弾となるもの。同シリーズの開催は2019年以来となっており、会場には、マスダによる新作を含む作品が3点展示されている。アーティストインタビューはこちら

会期:2025年7月5日〜11月2日
会場:山口情報芸術センター[YCAM]スタジオB
住所:山口県山口市中園町7-7
電話番号:083-901-2222
開室時間:10:00〜19:00
閉室日:火(ただし、火が祝日の場合は翌日休館)
料金:無料

今週開幕

「BENTEN 2 Art Night Kabukicho」(歌舞伎町地区一帯)

 本展は、街全体を舞台とした回遊型アートイベント「BENTEN 2024」に続く第2回目の開催となる。前回同様、王城ビル、歌舞伎町能舞台、デカメロン、WHITEHOUSE、東京砂漠(旧芸術公民館)などを会場に、都市空間とアートの新たな関係を提案する。

 今回のテーマは「都市の再野生化」。都市の「野生」性に注目し、多様なアート表現を通じて都市と人間の関係性を問い直す。

会期:2025年11月1日~11月3日
会場:歌舞伎町地区一帯(王城ビル、歌舞伎町能舞台、デカメロン、WHITEHOUSE、東京砂漠ほか)
住所:東京都新宿区歌舞伎町1-13-2
開館時間:15:00~05:00(11月3日〜23:00) ※会場によって開場時間が異なる
料金:チケット一般(1DAYチケット)3000円 / 一般(フリーパス)※3日間入場可 6000円 / 18歳未満 2500円 / 中学生以下 無料 ※18歳未満は条例により22:00〜5:00の入場不可。中学生以下は保護者の同伴が必要

「GOOD DESIGN EXHIBITION 2024」(東京ミッドタウン)

展示風景より

 公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「グッドデザイン賞」。本展は、「勇気と有機のあるデザイン」をテーマに受賞した24年度の受賞作1579件を一堂に紹介する展覧会だ。

 会場は、東京ミッドタウン地下1階ホール、アクアリウム、4階カンファレンスルーム、5階デザインハブ、と受賞ジャンルごとに各所で展示。レポート記事はこちら

会期:2024年11月1日〜5日
会場:東京ミッドタウン内各所
住所:東京都港区赤坂9-7-1 東京ミッドタウン内
開館時間:11:00~19:00(最終日〜18:00) 
料金:入場無料・事前予約不要 ※混雑状況により入場制限を行う場合あり

「メタル」(銀座メゾンエルメス ル・フォーラム

榎忠 RPM-1200 2006-2020 鋼鉄 サイズ可変 撮影=三嶋一路 ©Chu Enoki Courtesy of the artist and ANOMALY

 書籍『Savoir & Faire 金属』の刊行を記念した展覧会。本展は、金属にまつわる様々な事象から見受けられる両義性について、音楽、映像、造形の側面から3名のアーティストたちが金属を読み解き、再考するものとなる。

 参加作家は、メタル音楽を記号論的に解釈するエロディ・ルスール、日本古来の朱と水銀を媒介に内的宇宙と外的象徴を創造する映画監督の遠藤麻衣子、そして鉄球としての地球に人間活動を重ね合わせ、廃材を用いた作品をつくる榎忠の3名。

会期:2025年10月30日~2026年1月31日
会場:銀座メゾンエルメス ル・フォーラム 8・9階
住所:東京都中央区銀座5-4-1
電話番号:03-3569-3300 
開館時間:11:00〜19:00 ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:水 
料金:無料

「ATAMI ART GRANT 2025 supported by Pasona art now」(熱海市内各所)

 本芸術祭は、滞在制作型プロジェクト「ATAMI ART RESIDENCE」と、アーティスト支援の枠組みである「ATAMI ART GRANT」を軸に2021年より展開されてきたもの。

 メイン会場は築60年を迎えるリゾートマンション「野中山マンション」。実際に居住者が暮らす建物を舞台に、観光の動線ではなく生活の動線に沿った展示構成を採用することで、地域の日常空間に芸術が入り込むかたちを試みる。また、店舗や雑居ビルの空きスペース、海沿いのホテル「リゾーピア熱海」など多様な場所が会場となり、都市の層状的な魅力をアートを通じて伝える。

会期:2025年11月1日~11月30日
会場:野中山マンションほか熱海市内各所
住所:静岡県熱海市内各所
開館時間:11:00~17:00
休館日:火、水
料金:一般 2000円 / 高校生以下 1000円 / 小学生以下無料

特別企画展「ポケモン天文台」(相模原市立博物館)

 ゲーム『ポケットモンスター』シリーズに登場するポケモンたち。本展は、多様なポケモンの生態と照らし合わせて、宇宙の不思議を楽しく学ぶことができる企画展だ。

 全国巡回が予定されており、本展がその皮切りとなる。

会期:2025年11月1日〜2026年1月12日
会場:相模原市立博物館
住所:神奈川県相模原市中央区高根3-1-15
開館時間:9:30〜17:00
休館日:11月4日・10日・17日・25日、12月1日・8日・15日・22日、12月29日~2026年1月3日・1月5日
料金:一般 1600円 / 大学・高校生 1300円 / 中学生以下 800円 ※日時指定優先制

「磯崎新:群島としての建築」(水戸芸術館現代美術ギャラリー

磯崎新 水戸芸術館 1988 シルクスクリーン・プリント

 2022年末に逝去した建築家・磯崎新の没後、国内初となる大規模回顧展。

 「群島としての建築」と題した本展では、単一の領域にとどまらない磯崎の活動を「群島」の様に構成。「都市」「建築」「建築物」「フラックス・ストラクチャー」「テンタティブ・フォーム」「建築外(美術)」をキーワードに、建築模型、図面、スケッチ、インスタレーション、映像、版画、水彩画などの様々なメディアを通じて、磯崎の軌跡をたどるとともに、自身が設計した水戸芸術館を舞台に、建築の枠を超えた磯崎の活動を俯瞰的に紹介するものとなる。

会期:2025年11月1日~2026年1月25日
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー
住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8
電話番号:029-227-8111
開館時間:9:30~18:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月(11月3日、11月24日、1月12日は開館)、11月4日、25日、12月27日~2026年1月3日、1月13日
料金:一般 900円 / 高校生以下・70歳以上無料

「養老天命反転中!Living Body Museum in Yoro」(養老天命反転地(養老公園))

荒川修作+マドリン・ギンズ 養老天命反転地 1995
©1997Reversible Destiny Foundation.Reproduced with permission of the Reversible Destiny Foundation

 荒川修作とマドリン・ギンズによって構想・設計された養老天命反転地は、「死なないための場」をテーマに、既存の制度や価値観にとらわれず、人間の身体が持つ無限の可能性を探る空間として誕生した。物質文明から生命文明への転換が問われる現代において、両者の思想「天命反転」の意義はますます注目を集めている。

 本イベントでは、国際的に活躍するアーティストの特別展示のほか、11月1日から3日には全参加アーティストによるダンス・音楽・美術の特別公演を実施する。出演するのは、これまでも荒川+ギンズの世界を舞台化してきたNeon Dance、音響表現で知られるevala、国内外で活動を展開する大巻伸嗣の3組である。養老天命反転地におけるこの三者による特別なコラボレーションが披露される。

会期:2025年10月25日~11月17日
会場:養老天命反転地(養老公園)
住所:岐阜県養老郡養老町高林1298-2
開館時間:9:00~17:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:火
料金:一般 850円 / 高校生 550円 / 小学・中学生 350円

特別展「プラカードのために」(国立国際美術館

 本展は、美術家の田部光子が1961年に記したテキスト「プラカードの為に」と、同年に発表された作品《プラカード》を起点とする展覧会。

 社会のなかで見過ごされてきた経験や、抑圧された声に目を向ける7名の作家による作品を紹介し、表現することの意味と抵抗の可能性について検証する。会場では田部の作品28点のほか、牛島智子、志賀理江子、金川晋吾、谷澤紗和子、飯山由貴、笹岡由梨子の6名による映像、写真、インスタレーション、立体、絵画作品が展示。

会期:2025年11月1日~2026年2月15日
会場:国立国際美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55
電話番号:06-6447-4680
開館時間:10:00~17:00(金~20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし11月3日、11月24日、1月12日は開館)、11月4日、11月25日、1月13日、年末年始(12月28日~1月5日)
料金:一般 1500円 / 大学生 900円