2026.1.28

「東博能」が4月17日より開催へ。声優・大塚明夫による朗読と、雅楽・舞のコラボレーションにも注目

上野の東京国立博物館で、能楽公演「東博能」が4月17日より開催。特別展「百万石 !加賀前田家」との連動企画であり、能楽を通して前田家の文化や美意識の一端に触れることができる。

撮影=小野奈那子
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 東京・上野の東京国立博物館で、能楽公演「東博能」が開催される。公演期間は4月17日~6月7日。

 この公演は4月14日より同館で開催される、前田育徳会創立百周年記念 特別展「百万石 !加賀前田家」と連動した特別企画だ。江戸時代よりシテ方宝生流を庇護してきた加賀前田家と宝生流の関係は、能面や装束の伝来、上演の継承を通じて、今日まで脈々と受け継がれてきた。

 本公演では、前田家に残る能楽鑑賞記録をもとに演目を選定。能楽を通して前田家の文化や美意識の一端を知ることができるほか、宝生会所蔵の能面(重要文化財を含む)や、前田家ゆかりの品々を実際に舞台で使用する点も見どころのひとつだ。能の魅力を「生きた文化財」として味わうことができる、貴重な機会となる。

白色尉(本面) 室町時代・十六世紀 宝生会蔵(重要文化財)

 メインプログラムとなる「生きる国宝」では、『翁』(4月17日)、加賀宝生 能『来殿』/狂言『雷』(5月10日)、能『綾鼓』 狂言『文荷』(6月6日)、『船弁慶 後之出留之伝』(6月7日)の4演目を上演。重要文化財でもある宝生会所蔵の能面を用い、解説や対談を交えながら能楽の魅力にせまる特別公演となっている。

 このほかにも、「東博能」「東博狂言」「夜能」「能楽体験」といった4つのプログラムが企画されており、およそ1ヶ月半にわたり、多彩な公演が展開される。

船弁慶
葵上

 なかでも注目されるのが、4月24日と5月15日に実施される「夜能」だ。本公演では声優の大塚明夫が現代的に脚色された『船弁慶』の朗読を担当し、雅楽と舞との共演が行われるという。能に親しみのない人にとっても、作品世界に触れるきっかけとなりそうだ。

 博物館と能楽が織りなす「東博能」で、伝統と現代が交差する新たな能の魅力に出会うことができるだろう。

大塚明夫
能楽体験

※掲載の舞台写真はすべて過去の公演で撮影されたもの。