「AWARE賞 2025」を谷内恒子とガブリエル・マングルが受賞
3月6日、2025年のAWARE賞受賞者がパリのフランス文化省で発表された。9回目を迎える本年度は、谷内恒子(たにうち・つねこ)が「名誉」賞を、ガブリエル・マングル(Gabrielle Manglou)が「新しい視点」賞を受賞した。

撮影=筆者
AWARE賞とは
AWARE(Archives of Women Artists, Research and Exhibitions)により2016年に創設されたAWARE賞は、女性およびノンバイナリーのアーティストの評価向上を目的とし、フランス国内外での現代アートシーンにおける可視性を高める役割を果たしている。毎年、40年以上のキャリアを持つアーティストに贈られる「名誉」賞(Prix d’Honneur)と、フランスのアートシーンとの強い繋がりを持つキャリアの中堅段階にあるアーティストを対象とした「新しい視点」賞(Prix Nouveau Regard)の2つが授与される。
9回目を迎える2025年の審査員団は、ベアトリス・サルモン(CNAPフランス国立造形芸術センター所長)を審査委員長に、カミーユ・モリノー(AWARE共同設立者、エグゼクティブ・ディレクター)、エステル・フェレール(アーティスト、AWARE賞2016「名誉」賞受賞)、サンドラ・パトロン(CAPCボルドー現代美術館館長)、ルーデス・メンデス・ペレス(フェミニスト人類学者、スペインバスク自治州Universidad del País Vasco)、ガエターヌ・ヴェルナ(米国オハイオ州コロンバスWexner Center for the Arts館長)、チュオン=ダイ・ヴォ(キュレーター、文筆家)で構成された。
また、今年の候補者推薦委員に選ばれたオリヤ・マクルフ(美術史家、美術評論家、コレクティブ「Jeunes Critiques d’Art」共同創設者)、ローズ・K・ビドー(アーティスト兼研究者、LEGSジェンダー・セクシュアリティ研究所およびCFCフランス色彩センター所属)、オクサナ・カルポヴェッツ(美術史家、展覧会キュレーター)、ポール=エメ・ウィリアム(EHESS&IMAFアフリカ世界研究所美術史博士課程、現代美術誌「AFRIKADAA」メンバー)の4名が、「名誉」賞と「新しい視点」賞の候補者を1名ずつ推薦し、8名の候補者がノミネートされていた。