ボッテガ・ヴェネタがル・コルビュジエの名作をカスタム。ミラノデザインウィークで「On The Rocks」を発表
マチュー・ブレイジー率いるボッテガ・ヴェネタが、今年のミラノデザインウィークでカッシーナ社およびル・コルビュジエ財団と提携し、インスタレーション「On The Rocks」を発表した。
これまでにないタッグが実現した。それが、ボッテガ・ヴェネタ、カッシーナ社、ル・コルビュジエ財団によるインスタレーション「On The Rocks」だ。
このコラボレーションは、今年のミラノデザインウィークにあわせて発表されたもの。その中心になったのは、ル・コルビュジエが手がけた名作「LC14 タブレ」をカスタマイズした、「LC14 タブレ カバノン」だ。
そもそもLC14 タブレとは、ル・コルビュジエがコート・ダジュールにあった自身の小屋のためにデザインしたスツール。3.66平米のミニマルなスペースに置かれたこのスツールは、小屋のそばの岩場に打ち上げられたウイスキーの木箱から着想を得たもので、ダブデール(蟻組)という木組の技法によって天然木のつなぎ目が際立たされている。また両サイドには長方形の開口部があるため、持ち運びやすいという実用面にも優れたプロダクトだ。
今回の「On The Rocks」では、ボッテガ・ヴェネタのクリエイティブ・ディレクターであるマチュー・ブレイジーがWinter 24 コレクションのショーのセットのために製作を依頼したLC14 タブレのカスタムエディションと、同ブランドを象徴するレザーワークをまとったまったく新しいリミテッドエディションが登場した。
カスタムエディションは日本の伝統的な手法をもとにした特別な技法によって焼き目がつけられており、天然の防腐・防虫効果を与えるとともに、木目が特徴的に際立たせられている。
いっぽうのリミテッドエディションは、レッド、イエロー、ブルー、レインツリーグリーンの4色で展開。すべてがヴィンチェンツァ近郊・モンテベッロにあるボッテガ・ヴェネタのアトリエで職人の手によって編み上げられたイントレチャート フーラード技法によって覆われている。これらは全体にカラー塗料を塗布したのち、ブラックの塗料を重ね、その一部をブラシで取り除くことによって、ユニークな表情と質感が実現したという。
レザーモデルは60脚、木製モデルは100脚限定で販売。インスタレーションは4月20日まで一般公開されている。アノック・ヤイが登場するキャンペーン・ヴィジュアルにも注目だ。