特別展「石田尚志 絵と窓の間」(高松市美術館)開幕レポート。多層的な作品展開の背景を紐解く
香川にある高松市美術館で、特別展「石田尚志 絵と窓の間」が開幕した。会期は10月5日まで。

香川にある高松市美術館で、特別展「石田尚志 絵と窓の間」が開幕した。会期は10月5日まで。なお、本展は神奈川県立近代美術館 葉山(2024年7月13日〜9月28日)、アーツ前橋(4月19日~6月22日)を巡回しており、同館が最終会場となる。
石田尚志は1972 年東京生まれ。自らが描いた絵画を連続的に撮影する手法(ドローイング・アニメーション)で制作した映像作品を制作してきた。その後映像作品を空間や立体造形とともに構成し、インスタレーション作品へと展開。現在は10代以来となるカンヴァスに絵を描くという静止した平面作品への再挑戦に取り組んでいる。
本展は、石田にとって西日本での初個展かつ、2015 年以来の大規模個展でもある。代表作と新作を中心に、初公開作品を含む約80点の作品が紹介され、作家人生を概観できるような内容となっている。
石田は、同館での開催について次のように語る。「若手の頃から挑戦的な取り組みを高松市美術館で実施させてもらい、作家人生のなかでも大事な機会を与えてもらってきた。またここに戻ってこれたことへ嬉しさを感じるとともに、一層気合いを入れて本展に向き合っている」。