2025.7.31

柏倉陽介による写真展と体験型イベント「Endless」。ゴールドウイン東京本社にて開催

東京・表参道のゴールドウイン東京本社でネイチャーフォトグラファー・柏倉陽介の写真展、ワークショップ、トークイベントで構成される「Endless Yosuke Kashiwakura Photo Exhibition and Creative Dialogues」が開催。会期は8月21日〜26日。

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 東京・表参道のゴールドウイン東京本社1階のイベントスペースで、ネイチャーフォトグラファー・柏倉陽介の写真展、ワークショップ、トークイベントで構成する「Endless Yosuke Kashiwakura Photo Exhibition and Creative Dialogues」が開催される。会期は8月21日〜26日。

柏倉陽介「Back to the Wild 森を失ったオランウータン」より ボルネオ 2009

 ゴールドウインは「⼈を挑戦に導き、⼈と⾃然の可能性をひろげる」をパーパスとして掲げており、⾃然環境や⼈間・動物の⽣活環境の現状と、そこに見える再生の兆しを伝える柏倉の活動に賛同・⽀援してきた。

 柏倉は1978年山形県生まれ。自然や動植物の姿を通して地球環境保護のメッセージを伝えるネイチャーフォトグラファーとして、写真や文章を国内外のメディアに発表する傍ら、北海道・礼文島で星空鑑賞区をつくる活動も行なっている。また北海道・恵庭のエコロジーをテーマにした「えこりん村」のディレクターや、北海道文教大学客員教授なども務めている。主な受賞歴にジオグラフィック国際フォトコンテスト、ワイルドライフフォトグラファー・オブザイヤー、レンズカルチャーアースアワードなど。また、スミソニアン自然史博物館、ロンドン自然史博物館、国連気候変動枠組条約締約国会議で作品が展示された。

柏倉陽介

 本イベントでは、柏倉のファインダーを通じて⾒えた世界を広く世に伝えることに加え、各種イベントを通じて「これからの地球と⼈間をめぐる新しい未来の実現」に向けて参加者それぞれが思いを巡らす機会を提供する。

 展覧会では、柏倉の代表的シリーズである「Back to the Wild 森を失ったオランウータン」と、初公開となる撮り下ろしシリーズ「The Lost Aral Sea 20世紀最大の環境破壊」を展示する。

柏倉陽介「Back to the Wild 森を失ったオランウータン」より ボルネオ 2009
柏倉陽介「The Lost Aral Sea 20世紀最大の環境破壊」より アラル海 2025

 「Back to the Wild 森を失ったオランウータン」は、巨大なパームオイル産業の影響で⽣活圏を失ったオランウータンの孤児が森で⽣きる⼒を取り戻すまでのドキュメンタリー作品。そして「The Lost Aral Sea 20世紀最大の環境破壊」は、世界で4番⽬の⾯積を誇っていた巨大な湖が⼈々の過剰な綿花栽培の影響で10分の1の面積になった現状と、「海の民」だった人々が、砂漠の大地で紡ぐ新たな暮らしをとらえたものだ。

柏倉陽介「Back to the Wild 森を失ったオランウータン」より ボルネオ 2009
柏倉陽介「The Lost Aral Sea 20世紀最大の環境破壊」より アラル海 2025
柏倉陽介「The Lost Aral Sea 20世紀最大の環境破壊」より アラル海 2025

 また、展覧会会期中は、人と自然の関係に想像をめぐらせるワークショップとトークイベントが開催される。カメラの仕組みや使い方、被写体の魅力的な切り取り方を柏倉がレクチャーするほか、服と地球のつながりを学ぶプログラム、ピンホールカメラづくり、自然の魅力を表現するワークショップ、柏倉、根本絵梨子(写真家)、林紗代香(『TRANSIT』統括編集長)によるトークイベントなどを予定。参加はすべて無料・応募抽選制となっている。

トークイベント「2人の写真家が思う、旅のこと、景色のこと、環境のこと」
自然を記録する -柏倉陽介による写真撮影ワークショップ
ワークショップ「光で時間を記録する、ピンホールカメラ作り」
ワークショップ「布と刺繍で写す夏の思い出コラージュ」
ワークショップ「切って貼って想像する、自然とのものがたり」
ワークショップ「色と漢字で描く、世界にひとつだけの海」

 日々の生活でも感じざるを得ない地球環境の変化に向き合うとともに、そこにある再生の兆しや、人々の意識の持ち方を問う展覧会。この夏、ぜひ柏倉による作品や、多彩なイベントを通じて、人と地球のこれからを考えるためのメッセージを受け取ってはいかがだろうか。